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      瀬原義生著 
         
A5判上製 
定価4,725円(税込) 
iSBN978-4-89259-719-0 
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       皇帝カール五世の統治した時期、そして、彼の統治した国々を中心として、どのような出来事、思想運動が起こっていたのかを詳述。南北ドイツ、スイスの主要な都市について、市民の動向を追求し、社会運動としての宗教改革像、また1525年を中心に起こったドイツ農民戦争と再洗礼派の運動の叙述に大幅なスペースを割いた。 
       
      目次 
        序 
第一章  カール五世の皇帝登位 
 一 カールの両親――フィリップ美公とフアナ 
 二 幼・少年期のカール 
 三 カール、スペイン王となる 
 四 カール五世、帝位に就く 
 
第二章  ルター、宗教改革の口火を切る 
 一 ルターの生い立ち 
 二 「信仰による義認論」への道 
 三 「九五カ条」の提題 
 
第三章  皇帝カールとルターの対決 ヴォルムス帝国議会 
 一 ライプツィヒ討論 
 二 三大改革文書 
 三 皇帝カールとルターの対決 ヴォルムス帝国議会 
 
第四章  第二次イタリア戦争 
 一 イタリア戦争の再燃 
 二 パヴィアの戦い 
 三 マドリード条約 
 四 皇帝カールの結婚 
 
第五章  大航海時代、そして、新大陸の植民地化 
 一 コロンブスからマジェランまで 
 二 コルテスのメキシコ征服 
 三 ピサロのインカ帝国の征服 
 四 黄金郷「新グラナダ」 
 五 貴金属の奔流 ポトシ銀山 
 六 エンコミエンダ制とそれへの批判 
 
第六章  宗教改革、広がる 
 一 ヴィッテンベルク騒擾 
 二 ドイツ都市における宗教改革 ニュルンベルク 
 三 アウクスブルクの場合 
 四 シュトラスブルクの場合 
 五 メンンミンゲンの場合 
 
第七章  スイスの宗教改革 
 一 チューリヒの宗教改革――ツヴィングリの活躍―― 
 二 バーゼルの宗教改革――エコランパッド―― 
 三 バーデン宗教討論会 
 四 ベルンの宗教改革 
 
第八章  騎士戦争 
 
第九章  ドイツ農民戦争(1) 中世末期・近世初頭のドイツ農村事情 
 一 中世末期・近世初頭のドイツの農村 
 二 初期資本主義 
 三 「神の正義」思想の歴史的系譜――農民戦争前史 
 四 封建反動の強化 
 
第一〇章  ドイツ農民戦争(2) 『十二カ条』 
 一 シュトューリンゲン蜂起 
 二 シュヴァーベン三大農民団の結成と『十二カ条』 
 三 フランケン地方の一揆 
 四 最初の激突、 ヴァィンガルテン協定 
 五 シュヴァルツヴァルト農民団の第二の蜂起 
 六 アルザスの農民戦争 
 
第一一章  ドイツ農民戦争(3) トーマス・ミュンツァ 
 一 ヴュルテンベルク農民団   
 二 マリーエンベルク(ヴュルツブルク)をめぐる攻防 
 三 ルター、農民を裏切る 
 四 トーマス・ミュンツァー 
 五 テューリンゲン農民戦争の敗退 
 
第一二章  ドイツ農民戦争(4) 農民戦争の敗退、オーストリア・ティロル農民戦争 
 一 フランケン農民団の敗退 
 二 シュヴァーベン農民団の終末 
 三 オーストリア・ティロル農民戦争 
 四 農民戦争の結果 
 
第一三章  プロテスタンティズムの成立 
 一 ヴォルムス勅令に対する都市の対応 
 二 諸侯たちの動き 
 三 「ローマの劫略 Sacco di Roma」 
 四 イタリア戦争の再燃 
 五 カンブレの平和 
 六 オスマン・トルコのハンガリー制圧 
 七 プロテスタントの成立 第二次シュパイヤー帝国議会 
 八 教会巡察制の発足 領邦教会制への歩み 
 
第一四章  マールブルク宗教討論 ルター、ツヴィングリと袂【たもと】を分かつ 
 一 討論会への機運盛り上がる 
 二 第一次カッペル戦争 
 三 マールブルク討論 
 
第一五章  「アウクスブルク信仰告白」とシュマルカルデン同盟の結成 
 一 カールの皇帝戴冠 
 二 「アウクスブルク信仰告白」 
 三 シュマルカルデン同盟の結成 
 
第一六章  第二次カッペル戦争 スイス宗教改革、別路線へと進む 
 一 ツヴィングリの国際連携構想 
 二 ムッソー戦争 
 三 第二次カッペル戦争 
 四 スイス宗教改革、独自な路線を歩み出す 
 
第一七章  再洗礼派の運動 
 一 スイスの再洗礼派 
 二 南ドイツの再洗礼派 
 三 モラヴィアの再洗礼派 
 四 シュトラスブルクの自由心霊思想家 
 五 ネーデルラントの再洗礼・心霊主義の祖メルヒオール・ホフマン 
 
第一八章  ミュンスターの千年王国 
 一 ヴュルテンベルク大公国の奪回 
 二 ミュンスター市、新教化す 
 三 ミュンスター千年王国 
 
第一九章  ハンザ同盟の凋落 
 一 オランダ商業のバルト海進出 
 二 デンマークとリューベックの抗争再燃 
 三 ハンザ諸都市の宗教改革 
 四 リューベック市長ヴッレンヴェーファー 
 
第二〇章  地中海をめぐる戦い 
 一 海賊の跳梁 
 二 トルコ艦隊の東地中海進出 
 三 皇帝カールのチュニジア遠征 
 四 アルジェの喪失 
 
第二一章  一五三五−一五四五年間のドイツの内・外情勢 
 一 皇帝カールとフランソワ一世の軍事的小競り合い 
 二 ガンの反乱 
 三 新・旧両教派のせめぎ合い 
 四 クレピィの平和 
 
第二二章  シュマルカルデン戦争から仮信条措置令(インテリム)へ 
 一 シュマルカルデン戦争 
 二 仮信条措置令(インテリム)の実施  
 
第二三章  アウクスブルク宗教和議 
 一 諸侯の反乱 
 二 アウクスブルク宗教平和 
 
第二四章  対抗宗教改革 イエズス会 
 一 カトリック側における改革派 
 二 イエズス会の出現 
 三 トリエント公会議と改革の展開 
 
第二五章  カルヴァンの宗教改革 
 一 ジュネーヴ到着までのカルヴァン 
 二 ジュネーヴ教会改革をめぐる紆余曲折【うよきょくせつ】 
 三 カルヴァンの神政政治 
 四 カルヴァンの苦闘と勝利 
 
第二六章  皇帝カールの引退、 その死 
 一 カールの譲位 
 二 カールの死 
 
第二七章  カール後のヨーロッパ 
 一 フランス、ユグノー戦争の危機 
 二 スペイン、フェリペ二世の専制 
 三 ネーデルラント、スペインから離反す 
 四 イギリス、女王エリザベス治下で全盛期を現出 
 五 三十年戦争前夜のドイツ 
あとがき 
略年表 
系 図 
地 図 
史料集・文献リスト 
注 釈 
       
      
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