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大黒死病とヨーロッパ社会  中・近世社会史論雑編

 
 
大黒死病とヨーロッパ社会

瀬原義生 著

A5判上製
306ページ+口絵8ページ
定価:本体3600円+税
ISBN978-4-89259-792-3

 

ドイツ、イタリア、フランス、スイス、ポーランドなど、中・近世ヨーロッパ社会と民衆の姿を、疫病と農業、農民戦争、都市の成立、宗教改革などを素材に浮き彫りにする。ロマンティック街道や北イタリアの紀行文も収録。

第一部 論 集
第一論文 大黒死病とヨーロッパ社会
はじめに
一 大黒死病の猖獗とその被害
二 民衆の苦悩の叫び
三 イタリア社会の変化
四 イギリスの農業危機と農村の変貌
五 南ネーデルラント経済の構造転換
六 ドイツにおける廃村、耕地荒廃の問題
七 フランスにおける「封建制の再建」
まとめ

第二論文 ヨーロッパ中世都市の起源 ―その類型化の試み―
はしがき
一 ローマ都市の連続 ―イタリアとガリア西・南部―
二 ローマ都市の変容と中世都市の生成 ―ガリア北東部とライン都市―
三 都市の建設 ―ライン河以東のドイツ―
四 ヴィク ―バルト海沿岸の都市的集落―
五 東ヨーロッパの都市 ―とくにポーランドを中心として―
むすび

第三論文 シュヴァーベン同盟について ―ドイツ農民戦争を中心に―
はしがき
一 シュヴァーベン同盟の成立とその性格
二 同盟の機構 ―委員会と軍隊―
三 農民戦争時における同盟軍の実情
四 同盟の指導者 ―レオンハルト・フォン・エック―
五 農民戦争の軍事的経過
結 び

第四論文 フッガー研究序説 ―学説史展望―
はしがき
一 前 史
二 エーレンベルク、シュルテ、ヘブラー
三 シュトリーダー
四 「フッガー研究双書」―マックス・ヤンセン―
五 ペールニッツ
結 び

小 論
一 ハンブルクとアルスター湖
二 ハインリヒ獅子公のエルサレム巡礼
三 研究室から ―ドイツ中世の村落形態―
四 フス戦争 ―宗教戦争とチェコ民族主義の高揚―
五 ドイツ宗教改革と都市の民衆

第二部 翻 訳
一五三〇年のアウクスブルク帝国議会 ―ドイツ宗教改革の決定的転機―
アウクスブルク信仰告白
論駁・威嚇
抵  抗
帝国諸身分間の調整交渉
皇帝の交渉
〔解 題〕

第三部 講 演
一 ドイツ中世都市の成立 ―ケルン、フライブルクを例として―
二 ドイツ・ロマンティック街道の旅 ―町々の歴史と見どころ―
三 オランダ独立の父 オラニエ公ウィレム(沈黙公)
  補論 和傘のヨーロッパ輸出のこと

第四部 エッセイ
一 若き日の思い出 ―闇市で出会った本―
二 わが学生時代の恩師と読書
三 大学院生のころ
四 三六時間のバルカン列車
五 ザンクト・ゴットハルト峠
六 フリブールのケーブルカー
七 里山を登る
八 ドレスデンの二つの絵
九 バムベルク聖堂の騎馬像
一〇 北イタリア都市遊記
一一 ハイデルベルク大学の図書館
一二 リヒャルト・ワーグナーの図書室
一三 ネーデルラントの画家と美術館

あとがき