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     15年戦争と日本の医学医療研究会 編 
      A5判上製 
        334ページ 
        定価:本体3600円+税 
    ISBN978-4-89259-796-1  | 
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       731部隊による細菌兵器開発のための人体実験、九大医学部のB29俘虜生体解剖… 
      「医の倫理」確立、軍事研究復活阻止のために、日本と侵略地の医学部・医科大学の実態および戦後の学位授与問題などを究明する。 
      まえがき 
         
        第I部 プロローグ 
        I─1 15年戦争下の医学教育(神谷昭典) 
         1. “満州”を天領とした京都帝国大学 
         2. 京都帝国大学の創立 
         3. 日本の医学教育 
         4. 15年戦争下の医学教育 
         5. “満州国”の医学教育 
         6. 占領地の医学教育 
         7. 決戦非常体制下の医学教育 
       8. 結び 
      I─2 アジア太平洋戦争期における医育機関の卒業生の戦没者について(末永恵子) 
        はじめに 
        1. 卒業生数 
        2. 戦没者数 
        3. 戦没年 
        4. 戦没の地 
        おわりに 
         
        第II部 大学・医学部・医科大学(内地) 
        II─1 15年戦争と東北帝国大学(一戸富士雄) 
         1. はじめに 
         2. 帝国大学の特質─国家への隷属性について 
         3. 東北帝国大学の誕生 
         4. 東北帝国大学の特質とその問題 
         5. 戦時下の2人の「自然科学系」総長 
         6. 科学者の戦時動員 
         7. 医学部の戦時研究 
         8. ファシズムのなかでの、良心の灯 
         9. 「尽忠報国」研究者の悲劇 
         10. 戦争協力についての自己総括の問題 
         11. 戦争協力についての戦後責任 
         12. おわりに 
        II─2 東北帝国大学の航空医学講座と航空医学研究所の設置について ―資料とその解説―(一戸富士雄) 
         1. 資料 
         2. 解説 
        II─3 15年戦争後期に軍事研究へ動員された東北帝国大学医学部の研究者について(刈田啓史郎) 
         1. はじめに 
         2. 研究方法 
         3. 研究結果および考察 
         4. おわりに 
        II─4 15年戦争中の政府の「科学動員」政策と「官立金澤医科大学」(莇昭三) 
         1. 研究の目的と方法 
         2. 結果 
         3. 結論 
        II─5 一医学者の「加茂部隊」(731部隊)見学記─大里俊吾著『内科臨床五十年』より─(莇 昭三) 
         1. この発表の意義 
         2. 著者大里俊吾の経歴の概要 
         3. 大里俊吾の医学業績の概要 
         4. 大里俊吾の「渡満」と「加茂部隊見学」 
         5. 当時「731部隊」を「見聞」したと推定される「医学者たち」 
         6. 元「731部隊見学者」、「嘱託」であった医学者の戦後 
        II─6 第二次大戦末期に起きた所謂九大生体解剖事件の歴史的教訓について(東野利夫) 
         この事件の歴史的背景 
         事件の真相は何故正しく伝わらなかったのか 
         事件の起こった当時の日本人の意識 
         事件の発端となったB29と紫電改 
         落下傘で降下したパイロットたちの運命 
         西部軍でのB29俘虜の取り調べ 
         B29の俘虜たちが九大医学部へ連行された事情 
         石山教授と小森軍医の密談の推移と実行 
         それから数日後の石山教授の行動 
         B29のアメリカ兵俘虜が九大医学部へ連行された時の事情(軍事法廷での証 言より) 
         捕虜の遺体は 
         九大生体解剖事件に登場する7人の医師達 
         捕虜の遺体はその後どうなったか? 
         捕虜の遺骨の行先は! 
         九大医学部構内の火葬場で火葬した遺骨の管理は? 
         B.C級相原ケースの戦犯裁判 
         B29機の機長ワトキンズ氏の訪問記 
         B.C級戦犯事件(相原ケース)の歴史的教訓 
        II─7 第2次世界大戦と東京大学医学部卒業生をめぐって─関連書籍の解説─(加我君孝) 
         1. はじめに 
         2. 戦没した卒業生の記録 
         3. 第2次世界大戦の回想あるいは体験記 
         4. 医学教育の視点から書かれた解説書 
         5. おわりに 
        II─8 731部隊所属医師の学位授与などの妥当性(西山勝夫) 
         1. はじめに 
         2. 京都大学の平澤正欣の場合 
         3. 東京大学で学位授与された金子順一の場合 
         4. 新潟大学で学位授与された池田苗夫の場合 
         5. 補遺:学会誌について 
         6. 結論 
         
        第III部 侵略地における医育 
        III─1 外地の医学校─戦時下を中心に─(泉 孝英) 
         はじめに 
         1. 台湾、朝鮮 
         2. 関東州、樺太 
         3. 満州 
         4. 占領地(中国) 
         5. 占領地(南方) 
         おわりに─外地の医学校の功罪─ 
        III─2 旧満洲医科大学の歴史─医学研究・医療活動・教育─(末永恵子) 
         はじめに 
         1. 満洲医科大学における医学研究 
         2. 満洲医科大学の医療活動 
         3. 満洲医科大学の教育 
         おわりに 
        III─3 15年戦争と佳木斯医科大学(児玉健次) 
         1. 佳木斯医科大学の開学 
         2. 関東軍特種演習前後から太平洋戦争、大学解散へ 
         3. むすびに代えて 
        III─4 旧「満州国」における医療行政と医師養成制度(高杉巴彦) 
         はじめに 
         1. 旧「満州国」における医療行政 
         2. 満州国立大学開拓医学院 
         3. 開拓医学院出身のある医者の軌跡 
         
        第IV部 侵略地における大学・医科大学の戦後の学位授与 
        IV─1 京城帝国大学医学部の博士学位の授与について─物江敏夫朝鮮軍管区防疫部長の場合─(西山勝夫) 
         1. はじめに 
         2. 結果と考察 
         3. 結論 
        IV─2 戦後における満洲医科大学の学位授与(西山勝夫) 
         1. はじめに 
         2. 方法 
         3. 結果 
         4. 満洲医科大学の沿革 
         5. 考察 
        IV─3 戦後における台北帝国大学の医学博士の学位授与(西山勝夫) 
         はじめに 
         1. 方法 
         2. 結果 
         3. 考察 
         4. 結論 
         
        第V部 エピローグ 
        ハルピン市社会科学院、731部隊罪証陳列館、細菌戦被害者家族一行と東京大学および京都大学医学部学部長との懇談報告(吉中丈志) 
         
        あとがき 
       
       
     
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