ホームへ既刊案内へ近刊案内へ著者集・シリーズへ自費出版ガイドへ本のご注文へお問い合せへ  
 
美富子の部屋へ
 

図書出版 文理閣
   周辺地図のページへ

〒600-8146
京都市下京区七条河原町西南角
TEL.075-351-7553
FAX.075-351-7560
http ://www.bunrikaku.com

   
 

マルクスの哲学思想

 
 
マルクスの哲学思想

牧野広義 著

四六判上製 316ページ
定価:本体2700円+税
ISBN978-4-89259-839-5

 

現実をリアルに分析し、矛盾を原動力として変化・発展する社会の姿をとらえる「新しい唯物論」の誕生。哲学者としてのマルクスに焦点をあて、主要著作を読みながら、その独自の実践的哲学と変革の思想を論じる。

第I部 新しい唯物論と史的唯物論

第1章 若きマルクスの哲学研究

はじめに
一 ベルリン大学時代の研究
二 学位論文について
三 フォイエルバッハの唯物論とヘーゲル『精神の現象学』
四 近代の形而上学と唯物論のたたかい

第2章 プロレタリアートと疎外された労働
はじめに
一 若きマルクスのプロレタリアートの発見
二 疎外された労働
三 疎外された労働の克服――共産主義

第3章 新しい唯物論――世界の変革の哲学
はじめに
一 現実の対象の主体的把握
二 真理と実践、環境の変革
三 宗教批判から現実批判へ、人間の本質
四 市民社会と人間的社会、世界の変革

第4章 史的唯物論の確立
一 現実的な生活過程と意識
二 実践的唯物論者からのフォイエルバッハ批判
三 本源的な歴史的関係
四 分業と所有、および交通形態(市民社会)の発展
五 共産主義と人格的自由
六 『共産党宣言』と労働者革命

第5章 『経済学批判』「序言」――マルクスの「方法序説」
はじめに
一 マルクスの「経済学研究の歩み」
二 生産力と生産関係、土台と上部構造
三 生産力と生産関係との矛盾と社会革命
四 「定式」における「階級闘争」の問題
五 社会の発展と人間的社会

第6章 「人間的社会」とは何か
はじめに
一 人間社会の「前史」と「本史」の問題点
二 問題点の解決のために
三 共産主義社会を「人間的社会」と表現することの意義

第II部 『資本論』の哲学思想

第7章 『資本論』における唯物論と弁証法
一 資本主義社会の解明と変革
二 経済学批判の哲学者その人
三 『資本論』における弁証法的カテゴリー
四 『資本論』における意識と反映
五 現象と本質の弁証法

第8章 弁証法と矛盾
はじめに
一 『資本論』の方法と弁証法的矛盾
二 商品の交換過程における矛盾と貨幣の生成
三 資本の一般的定式の矛盾と労働の搾取
四 労働時間をめぐる階級闘争
五 機械制大工業の矛盾
六 人間と自然との物質代謝の撹乱
七 資本主義的蓄積の一般的法則――富の蓄積と貧困の蓄積
八 資本主義的蓄積の歴史的傾向――収奪者の収奪
九 結論――弁証法的矛盾と形式論理的矛盾

第9章 自由、平等、協同
はじめに
一 人格的自由と共同社会
二 人類史の三段階
三 近代ブルジョア社会における自由、平等、共同
四 所有法則の転換
五 工場法は労働者の「マグナ・カルタ」
六 労働組合と自由、平等、協同
七 「人間と自然との物質代謝」と人間の自由
八 まとめ――マルクスにおける自由・平等・協同

第10章 家族と市民社会
はじめに
一 ヘーゲルにおける家族と市民社会
二 マルクスの史的唯物論における家族と市民社会
三 『資本論』における資本と労働者家族

第11章 物神崇拝、物件化、疎外
はじめに
一 マルクスの人間解放の思想と、物神崇拝、物件化、疎外
二 物神崇拝について
三 物件の人格化と人格の物件化
四 資本・土地・労働の三位一体
五 『資本論』における疎外論
まとめ

第12章 資本主義社会の矛盾と将来社会
はじめに
一 資本主義社会の矛盾
二 資本主義社会の変革と将来社会
三 労働者階級の政治権力
四 共産主義社会における自由・平等・協同
あとがき