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思想史で読む史学概論

 
 
思想史で読む史学概論

桂島宣弘 著

A5判並製 286ページ
定価:2200円+税
ISBN978-4-89259-841-8 C0021

 

歴史修正主義、嘘と改ざんが跋扈する現代のなかにあって、思想史研究の視点から、史学概論を読み解き、歴史学との向きあい方を考える。「歴史学がなしてきたこと」を直視し、トランスナショナル・ヒストリーを展望する一書。

序章   何故「思想史で読む史学概論」なのか

第一章  歴史を学ぶにあたり
 第一節 「歴史的事実」とは何か、という問い
 第二節 過去の人びとの「他者性」を認識すること
 第三節 「ひと」にはどのような歴史があるのか

第二章  徳川時代の歴史書の様式(王朝史)
 第一節 王朝史としての前近代の歴史書
 第二節 王朝史の特質

第三章  一国史としての日本史の特質
 第一節 日本史叙述の特質
 第二節 草創期(明治中期)の一国史・日本史の叙述

第四章  日本はどのように語られるのか――その「作法」
 第一節 日本思想史学と中国
 第二節 戦中から戦後へ
 コラム1「子安宣邦」

第五章  「世界史」という言説
 第一節 われわれの世界史の捉え方
 第二節 王朝時代西欧における歴史叙述――一七世紀以前
 第三節 近代歴史学・世界史の成立

第六章  マルクス主義歴史学
 第一節 マルクス主義歴史学を取り上げる理由
 第二節 マルクスらの歴史観(史的唯物論)
 第三節 世界史の発展段階
 第四節 マルクス主義と日本の歴史学
 コラム2「安丸良夫」

第七章  現代の世界史理論
 第一節 アナール派歴史学
 第二節 ウォーラーステインの世界システム論
 第三節 柄谷行人『世界史の構造』

第八章  トランスナショナル・ヒストリーという視座
 第一節 トランスナショナル・ヒストリーとは何か
 第二節 「鎖国」日本像からの脱却と近世帝国論
 第三節 トランスナショナルな思想史のために
 第四節 植民地近代論が問いかけるもの
 コラム3「丸山真男」

第九章  近代実証主義が問えないもの――植民地朝鮮における歴史書編纂
 第一節 「永遠に記憶される」歴史編纂事業
 第二節 「学術的である」ことの陥穽
 第三節 歴史叙述の「欲求」に隠されたもの

第一〇章 現代日本のナショナリズムと「教科書問題」
 第一節 二一世紀型ナショナリズムの勃興
 第二節 「新しい歴史教科書をつくる会」系の教科書批判

補論  わたくしの問題意識の来歴
 第一節 宗教・思想への関心
 第二節 資本主義への問い
 第三節 東アジアとの出会い

参考文献一覧
あとがき
人名索引