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シュルレアリスムの受容と変容 フランス・アメリカ・日本の比較文化研究

 
 

シュルレアリスムの受容と変容

ルッケル瀬本阿矢 著

A5判上製 211ページ
定価:本体3000円+税
ISBN:978-4-89259-881-4


 

男性原理であり、なおかつヨーロッパ的原理であるシュルレアリスムが、いかにして日米の女性芸術家に「受容」され、また「変容」していったのか。その過程を様々な角度から検討し、彼女ら特有の表現方法への変貌を明らかにする。

序章

第1章 男性原理としてのシュルレアリスム
―女性芸術家における受容と変容―
 1.「シュルレアリスト」とは誰か
 2.男性シュルレアリストの描く女性の理想像
  (I)ファム・アンファン
  (II)マン・レイとミューズ達
  (III)サルヴァドール・ダリにとっての「対象存在」と「肉体存在」
 3.アナイス・ニンに見るシュルレアリスムの受容―イメージの転化―
  (I)アナイス・ニンとシュルレアリスム
  (II)ニンの思想的背景
  (III)象徴としての「他者」
  (IV)自由な性への参画―「近親相姦の家」という家―

第2章 ヨーロッパ的原理としてのシュルレアリスム
―日本における受容と変容―
 1.日本のシュルレアリスムへの関心の高まり
 2.イメージと言葉の剥離―瀧口修造と日本のシュルレアリスム―
 3.瀧口修造とサルヴァドール・ダリとの関わり
 4.「真珠論」をめぐって
  (I)タイトルと副題
  (II)真珠のイメージ
  (III)読者への影響
  (IV)瀧口の翻訳観
 5.『異説・近代藝術論』とLes Cocus du vieil art moderne
  (I)Les Cocus du vieil art moderneについて
  (II)『異説・近代藝術論』におけるダリの主張と瀧口の翻訳
  (III)翻訳の背景
 6.ナルシスの変貌について−変貌、死、復活−
  (I)La Metamorphose de Narcisseの紹介
  (II)翻訳による内容の変更
  (III)「理想自我」の誕生
  (IV)「卵のエチュード」との対比
  (V)前衛芸術の潮流の形成
  (VI)シュルレアリスムという「モード」

第3章 シュルレアリスムと日本の女性芸術家
 1.シュルレアリスムと日本の女性芸術家との関係
 2.日本における女性詩人の境遇
 3.上田静栄の詩作について
  (I)上田静栄の詩の位置づけ
  (II)『海に投げた花』に見る同じ語の反復
  (III)日本の詩人によるフランス語の詩の翻訳と形式の受容
  (IV)上田の女性観
  (V)女の役割―上田とニン―
 4.左川ちかとダリとの作品との接点に関する考察
  (I)左川ちかと余市町
  (II)左川の詩
  (III)「暗い夏」と≪アンダルシアの犬≫

結論
謝辞
参考文献
資料

 

 

 

   
   

『唯物論と現代』は、1987年9月6日に結成された「関西唯物論研究会」の機関誌です。