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      西原誠司 著 
      A5判上製 254ページ 
        定価:3000円(税10%) 
    ISBN: 
    978-4-89259--00-2  | 
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    EUは民族・国家・宗教を超える新しい「価値の共同体」となれるか――EUから離脱する英国、加盟を目指すトルコをはじめ、EUの抱える諸問題を分析。ひるがえって日本を含む「東アジア共同体」の現実的可能性を論じる。 
      序 章 
         人新世時代の『資本論』・『帝国主義論』と 
                 アフター・コロナの「未来予図」 
          ─新たな恐慌の発現形態としての新型コロナ恐慌とその脱出の諸条件 
         はじめに 
         第1節 新たな恐慌の発現形態としての新型コロナ恐慌 
          ─人類生存の「危機」回避のための人間と自然の物質代謝の強制的切断 
         第2節 「ワクチン・ナショナリズム」の広がりとその克服の必要性 
          ─第一次世界大戦以上の死者をだした「スペイン風邪」の教訓 
         第3節 SDGsは「大衆のアヘン」か─「維持可能な開発目標」と資本主義 
         第4節 新型コロナ緊急対策とアフター・コロナの「未来予想図」 
          ─グローバルな財源調達システムおよび根本的な社会変革の必要性 
         おわりに─「ヒューマニズムにもとづく経済学」を超えて 
         
        第1部 民族国家を超える新たな国際的地域経済ブロックEUの形成 
         第1章 ユーロと新たな国際的地域経済ブロックEUの形成 
           ─新しい国際通貨「ユーロ」の誕生とその政治・経済的諸条件 
          はじめに 
          第1節 「ヨーロッパの平和(帝国主義戦争抑止)」の 
           実在的諸条件とシューマンプラン 
          第2節 ヨーロッパ金融資本の復活・高度成長と「EC市場統合」の発展 
          第3節 スタグフレーションの発現と「ヨーロッパ統合」の停滞・模索 
          第4節 EUの形成と新しい国際通貨「ユーロ」の誕生 
           ─資本のグローバライ ゼーションと「ヨーロッパ統合」の深化 
          おわりに 
         
         第2章 ヨーロッパ資本主義の現段階とEUの形成・新展開 
           ─平和なヨーロッパをめざす「古い欧州」の新しい実験 
           はじめに 
          第1節 第二次世界大戦後の資本主義発展と「ヨーロッパの平和」 
          第2節 ヨーロッパ資本主義の現段階 
           ─新たな国際的地域経済ブロックEUの形成 
          第3節 ヨーロッパ資本主義の諸矛盾と「欧州社会的モデル」 
         
         第3章 EU 50年の歴史とその到達点 
          ─ヨーロッパ型資本主義と「社会的市場経済」の未来─ 
          はじめに 
          第1節 EU創設の理念と機構 
          第2節 EU形成・拡大による米国を凌駕する巨大経済圏への発展 
           ─米国への対抗戦略としての経済通貨同盟(ユーロ圏)と環境政策─ 
          第3節 移民・失業問題と「欧州社会モデル」 
          第4節 多様性のヨーロッパ─文化的・言語的多様性の尊重 
          おわりに 
         
         第4章 金融危機下のヨーロッパ─EU統合とグローバリズムのはざまで 
          はじめに 
          第1節 現代の恐慌現象をどう見るのか 
          第2節 サブプライムショックとヨーロッパ金融危機 
          おわりに─世界恐慌からの脱出をめぐって 
         
        第2部 EUは民族・国家・宗教を超える新しい「価値の共同体」となれるか 
         ─EUから離脱する英国と加盟を目指すトルコ─ 
         第5章 Brexitによる「大英帝国」・UKの終焉とLittle Englandへの道 
          ─UK(連合王国)の持つ矛盾は、EU離脱によって解消されるのか 
          はじめに 
          第1節 英国のEU離脱をめぐる矛盾と対立 
          第2節 EU離脱をめぐって争点になった諸問題はどうなっているのか 
          第3節 「新貿易協定」で何が合意されたのか 
          第4節 離脱による混乱と 
           スコットランド・北アイルランドでの独立運動の活性化 
          第5節 コロナ禍での新自由主義からの政策転換 
           ─民営化された鉄道の「再国営化」 
          おわりに─社会というものが存在する 
         
         第6章 EU加盟をめざすモダンイスラム・トルコの挑戦と苦悩 
          ─EUは民族・国家・宗教を超える新しい「価値の共同体」となれるか 
          はじめに 
          第1節 なぜ、トルコは、EU加盟をめざしてきたのか 
          ─トルコがEU加盟をめざす原動力・推進力とその担い手─ 
          第2節 EU加盟推進は、どのようにしてトルコの経済成長を実現したのか 
          ─トルコの民主化と経済成長との相互作用がもたらすダイナミズム 
          第3節 なぜ、多くの国がトルコのEU加盟に反対するのか 
          おわりに 
         
        第3部 「一帯一路」と「東アジア共同体」の現実的可能性 
         第7章 東アジア共同体の実在的可能性─EUの新しい実験が示唆するもの 
          はじめに 
          第1節 「21世紀型不況」と「東アジア共同体」 
          第2節 「東アジア共同体」を可能にする実在的諸条件と 
           その主導権をめぐる抗争 
          第3節 東アジアが「真の共同体」になるための提案 
           ─EUの新しい実験から学ぶ 
         第8章 現代版シルクロード「一帯一路」構想の光と影 
          ─アジアとヨーロッパを繋ぐ「平和の共同体」か、 
           欧米型植民地帝国の再来か 
          はじめに 
          第1節 新シルクロード構想とは何か 
          第2節 新シルクロード構想の経済的背景と戦略 
          第3節 新シルクロード構想の理想と現実 
          おわりに 
         第9章 転機に立つ日本経済と「第四の革命」 
          ─脱原発の環境政策は、グローバルな「経済危機」を克服できるか─ 
          はじめに 
          第1節 転機に立つ日本資本主義 
           ─31年ぶりの貿易赤字が意味するもの─ 
          第2節 グローバル化する日本資本主義の矛盾と雇用破壊・財政赤字 
          おわりに─新たな雇用創出の出発点としての脱原発の循環型社会 
          
           
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