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管理通貨と現代資本主義 インフレーションと投機の経済学

 
 

管理通貨と現代資本主義

金谷義弘著

A5判上製 400ページ
4,200円(税込)
2009年12月刊
ISBN978-4-89259-615-5

 

管理通貨とは何であり、その基本的な機能は何か。世界金融危機により、過剰な貨幣資本の運動やその規制に関心が高まるなか、投機的貨幣資本と管理通貨制の関係を解明。原油先物取引における投機活動の分析をとおして、管理通貨の歴史的意義と今日的問題点を明らかにする。

序 章 本書の課題と方法
第1篇 インフレーションと価値収奪の一般理論
第1章 商品流通を媒介する不換通貨とインフレーションの概念
 第1節 紙幣減価法則
 第2節 インフレーションの概念規定
第2章 商品流通におけるインフレーションの波及過程
 第1節 流通手段の図式に基づく波及過程の分析
 第2節 インフレーションの現実的波及過程
第3章 貨幣現象としてのインフレーションに関する諸学説
 第1節 インフレーションの概念規定と久留間健氏の学説
 第2節 インフレーションの波及過程に関する諸学説
 第3節 貨幣論的インフレーション論の限界に関する諸学説
第2篇 管理通貨と金融資本の蓄積
    ‐現実資本の蓄積と管理通貨によるその媒介‐
第4章 金融資本の蓄積制限を突破する機構としての不換制
 第1節 独占段階における恐慌現象の激化と私的諸資本の運動の限界
 第2節 国家における矛盾した二つの衝動と力関係の逆転
 第3節 蓄積制限を突破させる機構としての不換制とインフレーションの諸法則
 第4節 独占段階の資本主義と流通必要金量の修正
第5章 恐慌局面における過剰資本の発生と国家の需要創出・救済融資
 第1節 新規に造出された不換通貨による過剰資本の実現と流通必要金量規定
 第2節 国家による新規に造出された不換通貨の投入と価値収奪力能
 第3節 恐慌局面での救済融資による信用制度の防御
第6章 繁栄局面における不換制による蓄積促進
 第1節 価値収奪法則の展開と金融資本的蓄積の促進
 第2節 金融資本の蓄積制限の突破と価値法則の反発作用の抑制
 第3節 独占的銀行資本の信用供与の拡張とインフレーションの関係
第7章 不換制に基づく国家介入の抑制と管理通貨
 第1節 インフレーションと労賃収奪
 第2節 インフレーションとその資本の運動への作用・制限
 第3節 管理通貨とは何か
第8章 現代資本主義と管理通貨制に関する諸学説
 第1節 管理通貨制下の赤字財政支出と金融資本の蓄積制限の突破に関する諸学説
 第2節 管理通貨制による救済融資と資本蓄積から見た恐慌の形態変化に関する諸学説
 第3節 貨幣資本の不足と管理通貨制に基づく信用膨張に関する諸学説
 第4節 国家独占資本主義における管理通貨制の意義と労賃収奪に関する学説
 第5節 インフレーションの動態的把握と原始的購買手段に関する川合氏の学説
 第6節 インフレーションと独占価格に関する諸学説
 第7節 管理通貨制にたいする貨幣論的接近と深町氏の学説
 第8節 ケインズ学派とマネタリズムの対立と相互の補完関係を解明する本書の方法的見地
第3篇 現実資本から乖離した管理通貨の運動
    ‐投機とインフレーションの経済学‐
第9章 株価の持続的上昇と管理通貨
 第1節 株式市場において発現する価格上昇の基本的特質
第2節 株価の上昇と投機的利得の発生
 第3節 株価上昇と投機的利得の構造
第10章 原油価格の高騰と管理通貨制度下の投機的貨幣資本の運動
    ‐原油取引の「市場化」と投機マネー動員の結末‐
 第1節 原油価格の趨勢と世界の原油生産・原油消費
 第2節 原油価格高騰をどう分析するか?
     ‐要因分解と市場化の複眼的視点‐
 第3節 第二次石油危機以降の原油取引の市場化とマーカー原油の質的変化
 第4節 原油先物価格の高騰過程と投機的利得の形成
 第5節 NYMEX 先物市場における原油価格高騰とこれを支える国際的条件・原油世界単一市場
 結 論‐原油にたいする投機とインフレーションから管理通貨制の総決算へ