特定秘密保護法制定、武器輸出禁止解除、集団的自衛権の閣議容認決定など「憲法九条」危機下の今日……戦前の治安維持法下、弾圧に抗し続けた京大学生運動の歴史的検証をとおして、現代的メッセージを検討する著者渾身の一冊。
第一章 二〇世紀日本の戦争と平和
現代国際環境の危うさ/関東軍/侵略戦争への反対ほか
第二章 京都大学とは
明治憲法体制と帝国大学/京大法科の学風/大学自治と沢柳事件/京大独自の学風をきずいた教授たちほか
第三章 学生運動の登場
学生運動の出現/治安維持法による弾圧/日本帝国主義と戦争/滝川事件の概略/立命館大学の辞職職員の受入れ/滝川事件と学生運動ほか
第四章 京大学生運動の展開と弾圧
学生運動の展開/京都帝国大学新聞/二六会の発足/くり返される二六記念行事/京大ケルン/末期特高の弾圧/結核と医学生ほか
第五章 人民戦線の周辺
戦時下寮長指導の社会科学研究会/「転向者」のさけび/戦後日本の民主主義
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