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浅田高明 著
四六判上製 518ページ
定価:3500円+税
ISBN978-4-89259-836-4 C0095 |
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結核臨床医の視点から太宰治の人と文学に関する実証的研究に携わってきた著者の単行本未収録の論考を集成。本格的結核小説「パンドラの匣」のモデル木村庄助と健康道場の探求のほか、遠藤周作・川端康成らを論じる。
第一部 私の太宰治論
一 『畜犬談』余録
二 “風に藤波さわぐ時”
三 『パンドラの匣』
(1)私の実証的『パンドラの匣』論
(2)『パンドラの匣』題名考
(3)『雲雀の声』と『パンドラの匣』のタイトル再考
(4)『パンドラの匣』《つくし》のモデル
(5)『パンドラの匣』に描かれた女性像
(6)『木村庄助日誌』「巻四」と「巻五」
(7)『木村庄助日誌』「巻四」と「巻五」(続)
(8)『パンドラの匣』の原資料『木村庄助日誌』発刊に寄せて
(9)希望と再生の物語 ―復刻版『パンドラの匣』を推す
(10)映画「パンドラの匣」のモデル孔舎衙健康道場
(11)「パンドラの匣」映画化にかかわって
四 師弟の愛憎 ―井伏鱒二と太宰治
五 オリオンの星は燦めく ―太宰治・晩年における或るエピソード
六 長篠康一郎先生を偲んで
付 三鷹時代における太宰治の使用薬剤
―追跡調査に基づく一考察(山本貴夫との共著)
○ 太宰治研究関連業績(著書、論文、講演、その他)初出一覧
第二部 私の体験的作品論
一 遠藤周作『海と毒薬』 ―その実相と分析の試み
二 「あの夏 ―60年目の恋文」をめぐる追想の前・後日譚
三 川端康成『山の音』の背景としての昭和の戦争と戦後史
四 焼夷弾と模擬原爆 空襲被災体験 ―その検証と考察
五 補遺 神谷美惠子抄
○ 初出誌一覧
あとがきに代えて
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