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格差拡大と日本の流通

 
 
格差拡大と日本の流通

仲上 哲 著

A5判上製 232ページ
定価:3000円+税
ISBN978-4-89259-840-1 C3063

 

デフレ基調の経済が続き、公共サービスの後退を背景に生活不安が高まるなか、消費者の価値観や購買行動に関するこの間の変化および流通と商業の公益性に焦点を当て、日本の流通と商業に求められている役割を検討する。

序 章 本書の問題意識と対象および課題
I 問題意識
II 問題の背景と対象
III 対象の設定と課題の整理
IV 本書の構成

第1章 格差拡大社会における流通の役割
I  所得格差の拡大と流通のかかわり
II 低価格商品を提供するデフレ支援型流通の規定と事例
III デフレ支援型流通の役割継続
IV 結論

第2章 小売商業主導のサプライチェーン
I 流通過程と諸資本の共同
II  長期不況期における流通過程の状況と諸資本の課題
III 課題解決条件としての情報技術の進展内容
IV サプライチェーン統合の評価
V 結論

第3章 プライベートブランド商品の多層的配置
I プライベートブランド商品提供の根拠と日本におけるブーム
II プライベートブランド商品のタイプと多層的商品配置
III 日本におけるプライベートブランド商品多様化の検討
IV プライベートブランド商品の多層的配置にかかわる新たな問題と意義
V 結論

第4章 消費縮小状況における流通チャネルと流通機能
I 前提問題の設定と仮説
II 小商圏対応型店舗の展開と課題
III インターネット利用販売の現状と問題点
IV オムニチャネル構想の進展と問題点
V 小売商業が主導する流通機能の変化とその特徴
VI 結論

第5章 ライフスタイル対応小売業
I ライフスタイル概念の検討と事例への適用
II ライフスタイル対応小売業の近年の事例
III 近年のライフスタイル対応小売業のパフォーマンス
IV ライフスタイル対応小売業の客観的役割と社会的経済的意義
V 結論

第6章 流通の社会インフラ化

I 流通の社会インフラ化とその背景
II 流通の社会インフラ化の経緯と実態
III 流通の社会インフラ化にともなう課題
IV 「新たな公共」構想の意義と限界
V 結論

第7章 総合小売業態の公益性
I 総合スーパーの登場と流通近代化および減収への対応
II 長期不況期における業績不振の要因と対応策
III 長期不況期における総合小売業態変革の事例と方向性
IV 商業集積に見る新たな総合
V 総合小売業の新たな役割−買物場所としての公益性−
VI 結論

終 章 現代流通における競争と独占
I パワーシフトの進展
II 競争の場の変容にともなう競争手段の変化
III 公益の分担
IV 結