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後藤正人 著
A5判上製 404ページ
定価:4500円+税
ISBN978-4-89259-844-9 C3095 |
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明治大学校歌の作詞者であり、大正デモクラシー期に活躍した社会的ロマン派詩人、児玉花外。友愛と同情の詩人でもある花外の埋もれた詩文に光をあてて彼の詩想と人生を検討し、併せてその時代の思想状況にも言及する労作。
はしがき
序 章 児玉花外の詩文と生涯
第一部 児玉花外の詩文と真実
第一章 花外の思想と人生
一 問題提起
二 花外の義民顕彰の思想
三 花外の学問と行動
四 花外の思想
五 結びにかえて
第二章 花外の『東京評論』所収の詩文
一 はじめに
二 『東京評論』所収の詩
三 『東京評論』における随筆
四 結びにかえて
第三章『評論之評論』における花外の未公刊詩文
一 はじめに
二 『評論之評論』における詩
三 『評論之評論』における随筆
四 結びにかえて
第二部 児玉花外の大正デモクラシー
第四章 花外の希望と悲哀
一 はじめに
二 花外の随筆「鈴蟲の死」
三 花外の詩「支那の空へ」・「秋葉散る黄興」
四 結びにかえて
第五章 花外の孫文・中国独立革命観
一 はじめに
二 花外の詩「孫逸仙に与ふる詩」
三 花外の詩「孫逸仙今奈何」
四 花外の詩「孫逸仙を送る」
五 結びにかえて
第六章 花外のヨーロピアン・デモクラシー
一 はじめに
二 [復刻]児玉花外「仏蘭西国民に寄す」
三 若干の検討
四 結びにかえて
第七章 転換期の相馬御風・小川未明を歌った花外の詩
一 花外と相馬御風・小川未明
二 花外の詩「塵の中より―相馬御風君に」
三 花外の詩「青い甕―小川未明へ与ふ」
四 結びにかえて
第八章 花外と平福百穂・小川芋銭との友愛
一 花外と平福百穂・小川芋銭
二 [復刻]花外の詩「百穂と芋銭」
三 詩「百穂と芋銭」の検討
四 結びにかえて
第九章 青森県における花外と大町桂月
一 はじめに―北海道から青森へ
二 花外と桂月との交流
三 青森県と係わる桂月を謳った花外の詩
四 結びにかえて
第三部 児玉花外をめぐる人々
第十章 花外をめぐる和歌山の児玉充次郎たち
一 花外と児玉充次郎
二 [復刻]児玉怪骨(充次郎)の随筆「詩人児玉花外」
三 児玉たちの検討
四 結びにかえて
第十一章 花外『社会主義詩集』の抑圧に対する『評論之評論』の批判
一 はじめに
二 [復刻]小笠原誉至夫「花外と詩集」、矢野天来「天来詩(社会主義詩集発売禁止 )」、空念坊「社会主義詩集の禁止」、美作男「弱者の声(児玉花外君に寄す)」、佐伯乱峯「児玉花外君に送る(『社会主義詩集』の発売禁止を聞きて)」
三 作品の検討
四 結びにかえて
第十二章 花外をめぐる関東大震災記念詩集の詩人たち
一 詩集『災禍の上に』刊行の趣旨と寄稿者たち
二 編集者・寄稿者の花外評
三 花外の詩「焼かるゝ心」について
四 結びにかえて
第十三章 萩原朔太郎の花外評価
一 はじめに
二 [復刻]萩原朔太郎の随筆「児玉花外を偲びて」
三 朔太郎「児玉花外を偲びて」をめぐる検討
四 結びにかえて
補章 吉井勇と花外
終章 花外の人と詩情
あとがき―本書のなりたち
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