福島小児甲状腺がんの「通常発症」と「被ばく発症」

福島県における小児甲状腺がんの「通常発症」の解析をもとに原発事故による「被ばく発症」の程度を推定。甲状腺がんと被ばくとの因果関係を否定する国・県の姿勢を批判し、すべての患者の救済を訴える。

はじめに

第1章　福島小児甲状腺検査の衝撃

第2章　福島甲状腺検査の概要
　検査対象者
　検査の地域分け
　検査スケジュール
　甲状腺がんの検出
　小児甲状腺がん患者
　甲状腺がん罹患率

第3章　検査1巡目から4巡目までの結果
　検査2巡目の地域差を否定する評価部会

第4章　原発事故前後の甲状腺がん罹患率の推定
　事故前の「通常発症」患者数の推定
　事故後の検査2巡目までの各地区の罹患率

第5章　原発事故前後の「通常発症」と「被ばく発症」
　「通常発症」の罹患率
　事故後の「通常発症」と「被ばく発症」の算定
　25歳時の節目の検査
　結果の総括

第6章　福島小児甲状腺がんをめぐる二つの出来事
　元首相5人の欧州委員会への手紙
　「311子ども甲状腺がん裁判」

付録1　インタビューに答えて
　福島県立医大データが明らかにしている被ばく発症
　福島県「県民健康調査」検討委員会のデータからわかること
　先行検査結果から推測される「通常発症」について
　「通常発症」した子どもの数の推計
　過剰診断論への批判
　「文明論」への関心

付録2　「キンカン」配布ビラ
　反核運動（核兵器反対・原発反対）の原点─「被ばくの恐怖」

おわりに
引用文献