芸術とは何か。現実社会を歴史的に考察する画家・永井潔の発想と論理に注目し、道具使用と芸術、反映と芸術、資本主義と芸術など、さまざまな視点から世界観としての芸術に迫る。
第一部
第一章 「道具」から「表現を担う道具」へ ―道具使用から芸術を考える―
第二章 反映≠ニ、それを担う意志
第三章 芸術はどのように準備されたか ―その一端を探る―
第四章 技術開発と宣伝、商業デザイン ―資本主義と芸術―
第二部
第一章 写真がとらえる現実≠担う抽象形の論理≠
ブレッソンで探る
―照応と反復、差違と同一性―
第二章 立体空間における抽象形
―生け花≠素材として―
第三章 科学の知≠ニ演劇の知
第四章 戯曲について想うこと
あとがき
著者紹介:伊藤 敬(いとう・たかし)
1946年 兵庫県に生まれる
1970年 東京外国語大学ロシア語学科卒業
主な著書・論文
「所与と受動 ―比較文法から自意識の形成を探る―」(『唯物論と現代』40号、2008 年、文理閣)「マルクスの宗教論再考」(季論21、19号2013年冬号)「老荘の論理で顕わすウパニシャッド ―西田幾多郎の思想―」(『唯物論と現代』60号、2019年、文理閣)鰺坂真編著『ジェンダーと史的唯物論』(共著、2005年、学習の友社)鰺坂真・牧野広義編著『マルクスの思想を今に生かす』(共著、2012年、学習の友社)
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